ANSER BOOK

その答え本にあり

なぜあの人には話が通じないのか?

あなたの周りに(わかりやすく伝えているはずなのに)なぜか話しが通じない相手がいないだろうか?「(大変失礼ではあるが)バカなのか?」と思ってしまうことがある。そこで今さらではあるが『バカの壁を読んでみました。

著者は医学博士で解剖学者である養老孟司。本書は2003年に出版され、ベストセラーとなり、同年の流行語大賞にもなった。遅らばせながら、本題のアンサー本となることを期待し、以下に結論をまとめてみました。

 

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◉なぜ話しが通じる人と通じない人がいるのか?

その答えとなるのか以下の数式になります。


y = ax (y=出力、a=脳の係数、x=入力)

ここでいう「入力」とは、話し手の情報、「出力」とは聞き手の理解力
aは、脳の係数(聞き手の能力)共感力、想像力、感情、教養といったもの

ここで、この数式を使った例をあげます。

ある男性が女性に対して、赤ちゃんをテーマにして話したとします。
(数式にあてはめると、y=理解力、a=脳の係数、x=赤ちゃんの話題となります。)
一般的に言えば、「赤ちゃん」という話題は、男性に比べ、女性の方が共感や関心のある内容であるため、脳の係数は、a>1となる可能性が高くなります。


そのため、話し手の情報が確かで多いほど理解力が高くなることが想定できます。
しかし、理解力は個人の能力によってバラつきがでます。なぜならば聞き手のバックボーンが影響するからです。とは言っても「話が通じない」とまではいかないでしょう。また話し手の話力や能力も理解力に反映されます。まさにこの数式の意図するところです。

では、反対にこの話題を男性同士で話したとしましょう。
おそらく、女性に比べaは低くなると推測されます。そのため理解力も低くなり、全く話しが通じないまではいかないと思いますが、コミュニケーションは取りにくくなりそうです。
 
さて、私が出したアンサーはこのようになります。
話しが通じないということは、この2パターンになりそうです

(1)aの係数が0以下(a<0)と考えられる
(2)xが正しく機能していない(意味不明な話題、もしくは話力がない)

(1)のパターンは、異文化同士の会話や幼児との会話など極端なケースもあれば、ただ聞き手の関心や教養などがない場合にもあてはまります。例えば、思想や宗教の違うイスラエル人とアラブ人で理解しあうことは困難です。ただ、大抵の場合は、知識と関心がない場合が多いと思ので、その場合は相手を選ぶことが賢明です。相手の選び方は、質問のジャブを打って反応を見てみてはいかがでしょうか。(2)の場合は、ひとまず自分が勉強しましょう。

 
<まとめ>
バカの壁とは、想像できるかできないかの違い。バカにとっての世界とは内側だけの世界を見ていて、向こう側の世界が見えていない。(向こう側の世界が存在していることすらわかっていない)そこが強固な壁となっている。つまりこれが「バカの壁」。また、よくいう「話せばわかる」というのは幻想や思い込みで、この思い込みのフィルターを外すために自らが考え方や教養を磨くことこそが、相手とのコミュニケーションを円滑にする手段になるということではないだろうか。